こんにちは、当ブログ管理人のおおいし(@yasu80808080)です。
この記事では「飲食店の利益計算」について解説します。
僕は、飲食業に20年以上携わり多くのお店を見てきました。今も飲食店経営をしています。
その経験やたくさんの経営者さんを見てきて言えることは、どんぶり勘定では経営は上手くいかないということです。
と、いうわけでこの記事では、
- 居酒屋の利益計算方法
- 居酒屋の利益を最大化する方法
を解説していきます。基本的なことですが飲食店経営に興味を持ってこれから勉強していきたい人向けの記事なのでご了承ください。
Contents
1.飲食店の利益計算
経営者にとって数字に強いというのは大事な要素です。とはいえ、数字は苦手...という人が多いのも事実。特に職人の世界に生きてきた方は数字が苦手な人が多いです。なのでできるだけわかりやすく解説していきますね。
飲食店の利益は『売上高-コスト』
居酒屋の利益の計算は『売上高-コスト』です。売上は帳簿をつけていると思うので、コストを完全に把握すれば利益がわかるということです。
①FLコスト
FLコストという言葉は聞いたことがあると思います。これは、
L=レイバーコスト(人件費)
のことです。
・フードコスト(食材原価)
フードコストとは食材にかかったお金です。また売上高に対して食材にかかったお金の比率を原価率といい、売上高から原価を引いた数字を粗利額といいます。
粗利額=売上高-フードコスト
150円の食材費で作った商品を500円で販売すれば150÷500×100で30%になります。飲食店の形態にもよりますが原価率30%前後が適正といわれています。
原価率が高すぎれば儲けがなく、低すぎればお客様に悪いイメージを持たれてしまう可能性があります。また正確な原価率を計算するためには棚卸が必須です。
この式も頭に入れておくと完璧です。
・レイバーコスト(人件費)
レイバーコストとはスタッフに払う給料の総額です。売上高に対して給料の総額の比率を人件費率といいます。
月給25万円の社員一人、アルバイト全員の給料の総額が月65万円、売上が300万円なら90÷300×100で30%になります。人件費率も30%前後が適正値です。
人件費率が高ければスタッフを多く出勤させてしまっている可能性があり、低ければサービスが行き届いていない可能性があります。
②その他のコスト
- 家賃・・・10%前後
- 水光熱費・・・5~7%
- 広告宣伝費
- 消耗品費
- 雑費
- その他(修繕費、通信費、交際費など)・・・家賃・水光熱費以外の合計で10%前後
家賃の割合は高いので、これから出店を考えているのであれば家賃が想定売上の10%前後になるか必ず確認しましょう。高すぎる家賃が経営を苦しくしているお店はたくさんあります。その他の経費もこの割合から大きくズレているときは見直しが必要です。すべての数字が適正であれば売上高の10%前後の利益が残ります。
また、借り入れを行なっている場合には残った利益から返済をするので手元に残るお金が少なくなります。
2.利益を最大化するために
利益の計算方法を理解したら次に一円でも多く利益を出すことを考えましょう。店舗単体で利益を多くするには、
- 売上を上げる
- コストを削減する
この2つしかありません。
利益の計算ができるようになるとコストについて細かく把握することができます。
ここではコストを減らすということについて掘り下げていきます。
コストを削減する
①フードコスト(食材原価)の削減
- 食材の仕入れ値を見直す
- オーバーポーションに気をつける
- 廃棄ロスを減らす
・食材の仕入れ値を見直す
食材の仕入れ値は仕入れ業者やお店によって違います。なるべく安いところから仕入れる努力をしましょう。(業者さんはパートナーです。強引な値切りはNGです)
・オーバーポーションに気をつける
オーバーポーションとは分量を設定より多くしてしまうことです。目分量で調理しているといつのまにかオーバーポーションになってしまうことがあるので気をつけましょう。
・廃棄ロスを減らす
廃棄ロスを減らすにはファーストインファーストアウト(先入れ先出し)をしっかり守る必要があります。先に仕入れた(仕込んだ)ものを先に使うということを徹底しましょう。
また出数管理(ABC分析)をしてムダに多く仕込みをしないようにしましょう。過剰な仕込みがロスの元です。
②レイバーコスト(人件費)の削減
- オペレーションの確認
- シフトを見直す
・オペレーションの確認
適切な人員配置、役割分担をしましょう。一人で大丈夫なところに二人配置したりすると人件費が膨らんでしまいます。
・シフトを見直す
オープン前やオープン直後、閉店間際や閉店作業の時間に必要以上にスタッフを入れてないですか?15分30分単位でしっかりシフト組をしましょう。
メモ
FLコストは下げればいいというものではない。削減する際にはバランスに注意。
③その他のコストの削減
- 家賃の再交渉
- 費用対効果の薄い広告宣伝費の見直し
- ムダ使いのチェックetc
3.まとめ
居酒屋において自分のお店の利益計算をすることはとても大事です。
どんぶり勘定のお店はコスト管理がいい加減になり赤字経営に陥ってしまうことが多いです。
日々のコストを意識することで一円の利益に対する意識が生まれます。
利益の計算・利益の最大化をしっかり理解して、より多くの利益が出せる経営を目指してください。
あなたのお店がより利益の出るお店になるよう応援しています。