飲食店経営

【飲食店の開業について】開業資金の内訳と調達方法を解説

こんにちは、当ブログ管理人のおおいし(@yasu80808080)です。
この記事は「飲食店の開業資金」がテーマです。

僕は独立開業の出店や企業の店舗立ち上げ責任者として店舗の立ち上げを行ってきました。
この記事を読めば、

飲食店の開業ってどれくらいお金がかかるんだろう...
運転資金ってどれくらい必要?

こんな飲食店の開業資金についての疑問を解消できます。

想定してた開業資金より高い!
運転資金が少なくて経営していけない

開業資金のことを知らないといざお店を出すときに困ります。知識として持っておくことが飲食店の開業には必須です。

Contents

  1. 飲食店の開業資金
    1. 物件の違い
    2. 開業資金の内訳
    3. 資金の調達
    4. 運転資金
  2. 飲食店で儲けるのはたいへん?
  3. まとめ

1.飲食店の開業資金

一括りに飲食店の開業資金と言ってもピンからキリまであります。
開業資金に最も影響するのが物件のタイプ。物件には居抜き物件とスケルトン物件があります。まずはその2つについて解説していきます。

物件の違い

①居抜き物件

居抜き物件とはそのテナントで前に使用していた人が内装設備・厨房設備などをそのままにして退去した物件です。場合によっては器や備品などもそのままにしてある物件もあります。

②スケルトン物件

スケルトン物件とはいわゆるコンクリート打ちっぱなしの状態です。基本的に退去するときにはスケルトンにすることを求められることが多いです。

2つの物件のメリット・デメリット

・居抜き物件

メリット

  • 開業資金が安価になる
  • 工事期間が短くすむ
  • 前店舗が飲食店であれば飲食店があそこにあるという認知度がある

デメリット

  • 内装や厨房のレイアウトなどに融通が利かない
  • 譲渡費用がかかる場合がある
  • 前店舗のイメージが残る

・スケルトン物件

メリット

  • レイアウトや店内のデザインを自由に決められる
  • 新しい店舗として認知される

デメリット

  • 開業資金が高くなる
  • 工事期間に時間がかかる

大体こんなところですが、結局のところ

居抜き物件=自由度は低いが開業資金が安い
スケルトン物件=自由度は高いが開業資金が高い

ここに集約されると思います。
個人的な意見ですが、開業資金をかけすぎると開業後にキャッシュフローが苦しくなります。
余程こだわりのお店をやりたいのではない限り居抜き物件で開業し開業資金を抑えることをオススメします。

開業資金の内訳

次に開業によって出ていくお金の内訳を見ていきましょう。

物件取得費

・敷金・保証金(家賃の6~10か月分)
・仲介手数料(1か月分)
・設備譲渡料(居抜き)金額は様々。その代わり内装や厨房機器代が安くなる

設備費

・厨房機器代
・看板施工費
・内装施工費
・ガス・水道工事費
・器や消耗品などの備品代

その他

・アルバイト募集費
・グルメサイト掲載費
・営業許可申請代、電話回線など

開業資金は物件の種類、店舗の広さ、物件の立地条件などで大きく変わります。
僕の経験ですが小さな居抜き物件でほぼ改装なしで始めれば300万程度でも始めることはできます。しかしある程度自分の理想に近づくように改装したり50席くらいの広さのあるお店を考えているのであれば1000万前後は覚悟しておいた方がいいです。
もし余れば余裕資金になりますし、資金がカツカツでの開業はオープンしてからめちゃくちゃ大変です。

開業資金の調達

自分の理想のお店はどうやら〇〇万円くらいかかりそう…それがわかったら資金の調達をしなければなりません。
ここでは資金の調達方法を紹介します。

借り入れ
①日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は政府系の金融機関です。中小企業の資金調達事業があり支払利息も低いです。開業資金だけでなく事業用の資金融資全般を行っているので、資金の融資にまず相談すべき機関です。

②民間銀行

銀行や信用金庫などの民間金融機関も融資をしてくれます。民間銀行は金融公庫に比べると多少利息が高いことが多いです。また保証協会の審査をクリアする必要があります。

金融公庫も民間銀行も借入には審査があります。説得力のある事業計画を立てて返済が滞る心配がないことをアピールしましょう。

自己資金
①貯金

開業を目指しているなら早めに計画して開業資金を貯めましょう。自己資金率が高ければ足りない分の借入の審査に有利になりますし、借入が少なければ開業後のキャッシュフローに余裕が持ちやすくなます。

②親、親族に借りる

金融機関に借りる前に親や親族に相談する方もいます。厳密には親からの借入は自己資金とは違いますが、利息や返済などで融通がきくので金融機関に借りるより気が楽だという人もいます。ただ利息分を返済しなかったり、そもそも返済自体をしない場合贈与税がかかることもあるので注意が必要です。

運転資金

最後に運転資金にも触れておきます。開業に1000万円かかるからと1000万円用意して開業してもオープンして1ヶ月目に赤字なら即支払いができない状況になります。そうならないために用意しておくお金が運転資金です。一般的に運転資金は固定費の6ヶ月分と言われています。
固定費と言われてもどのくらいかかるのかイメージできなければ家賃の6ヶ月分でも大丈夫です。これだけの運転資金があれば利益がなくても6ヶ月間は家賃を払って営業できるという資金を用意しておけばオープンしてすぐに支払ができないという状況は避けられます。ムリな割引などで集客せず、しっかり目の前のお客様と向き合ってじっくりお店を軌道に乗せていくためにも運転資金の準備は必須です。

メモ

  • 物件には居抜き物件とスケルトン物件の2種類がある
  • 開業資金はピンキリだけど余裕を持った資金計画を!
  • 資金の調達方法はいくつかあるけど自己資金の割合が多い方がいろいろ有利
  • 家賃の6ヶ月分の運転資金を用意しよう

2.飲食店で儲けるのはたいへん?

開業資金のイメージもできて自分のやりたいお店が頭の中に広がってきましたね。
ただ飲食業は中々にキビシイ業種なんです。開業資金とは関係ありませんが開業してから後悔しないように少しだけ触れておきますね。

新規出店の5割は2年で閉店

新規開業した飲食店はなんと1年で3割、2年で半分の5割、3年で7割が閉店しています。
開業から3年以上続けるには少なくとも上位3割に入るお店でなければならないのです。
また、今この記事を書いている2021年1月は新型コロナウィルスが猛威を奮って世の飲食店が大打撃を受けていますが、そういった防ぎようのない外的要因によって閉店率が跳ね上がることもあります。

ただ儲けたいなら飲食店は絶対NG

儲けたいから飲食店を開業するという考えはやめた方がいいです。飲食店は開業資金がかかり固定費がかかり在庫は抱え人件費もかかる。儲かるビジネスモデルからはかけ離れています。
もちろん飲食店で儲けている人もいますが、ただ儲けたいならもっと違うビジネスを一度学ぶべきです。
その上でどうしても飲食店をやりたいと思ったらぜひ開業に向けて行動してください。飲食店の開業は心から飲食業を愛し、飲食業でメシを食っていくという強い思いがある人だけにしましょう。

3.まとめ

この記事では飲食店の開業資金についての解説と開業した飲食店の実態について少し触れました。
ここまで読んでみてどうでしたか?
開業に躊躇してしまう人もいるかもしれません。しかし今はいろんな稼ぎ方によって楽しく飲食経営してる経営者さんもたくさんいます。他の記事で解説していきますが、稼ぎ方を学べば楽しい飲食経営ができます。このブログがあなたが楽しく飲食店経営をするヒントになればウレシイです。
あなたの挑戦を心より応援しています。

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